第27回日本ワクチン学会・第64回日本臨床ウイルス学会合同学術集会

第27回日本ワクチン学会 会長挨拶

会長:中野 貴司
会長  中野 貴司
(川崎医科大学 小児科学 教授)

第27回日本ワクチン学会 第64回日本臨床ウイルス学会 合同学術集会の日本ワクチン学会長をつとめさせていただきます。思えば医師として働き始めた約40年前からずっと継続して、ワクチンに関わってきました。小児科医にとって予防接種は日常業務であり、対象は健常児だったり基礎疾患を持つ患児だったりしますが、ワクチンは彼らの健康を守るためにかけがえのない大切な手段です。

低中所得国にも滞在して、ワクチンに携わりました。WHOがEPI(Expanded Programme on Immunization、拡大予防接種プログラム)の世界展開を手掛けた時期や、ポリオ根絶計画の現場でもワクチン業務に直接関係することができたのは、たまたまの幸運な巡り合わせでもありました。

1990年代から20年近く、日本には海外との間に大きな「ワクチン・ギャップ」がありました。保健医療先進国と自負していたわが国において、不活化ポリオワクチンやHibワクチンが長らく導入されなかったこと自体が不思議ですが、これからは世界の流れに取り残されないようにしたいものです。

COVID-19パンデミックにより、臨床医・研究者・行政担当者はもちろん、すべての人々にとってワクチンが、身近な「自分事(じぶんごと)」になりました。「発症予防効果」「集団免疫」「副反応」「抗体価」といった単語が日常を飛び交いました。そんな時代だからこそ、専門家集団としてワクチンに関する適切な評価を発信したいと思います。

このたび光栄にも学術集会長を仰せつかったのですが、たまたま同年度の第64回日本臨床ウイルス学会の会長は、これまでいろんな仕事でご一緒した田中敏博先生でした。これまで毎年、両学術集会にご参加いただく皆様方は多く共通している気がしていました。そこでワクチン学会岡田賢司理事長、臨床ウイルス学会中山晢夫総務幹事にご相談申し上げ、両役員会のご承認をいただき合同学術集会を開催させていただく運びとなりました。富士山の見える静岡で、2023年10月21日(土)~22日(日)の2日間、たくさんの皆様方のご参加をお待ち申し上げております。

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